こんにちは。
今日はProxmoxに構築されているインスタンスをESXi上に移行する作業を書きます。
簡単やろ~って思ってたらちょっとだけ詰まったので忘れないようにメモを取っておきます。
はじめに
今回は、Proxmox VE5.4-13 で稼働中のインスタンス(Zabbix)を止めずにESXi上に乗せ換える作業をします。
手順
- Proxmox側でインスタンスのバックアップを行う
- Proxmoxのshellでコマンドを実行し、バックアップイメージからvmdkイメージを作成
- SCPかなんかでESXiに送り込む
- ESXiのshellで先ほど送り込んだvmdkイメージをESXi上で使用できるvmdkイメージに修正
- ESXi上でvmdkイメージをマウントして使うためのインスタンスを構築
- vmdkイメージをマウントし、OSをセキュアモードで起動し、Kernelの再構築
- 再起動して通常モードで起動できたら完成。
自分の場合はZabbixとGrafanaを連携させていたので、GrafanaのDataSourceを新しいZabbixのIPアドレスに書き換えたりする作業が発生しました。
1. Proxmox側でインスタンスのバックアップを行う
まずProxmoxのWEB UIを開き、ログインしてください。
今回ESXiに移行したいインスタンスを選択し、バックアップの項目を選択。
今すぐバックアップ
からバックアップイメージを作成します形式はLZOです。
(移行作業完了後に書いているので、移行時に使用した展開済みのファイルがありますが、気にしないでください)
バックアップが作成されると上記のイメージのようなファイルが出力されます。
作成しているときにログが出力されるのですが、そのログの中にこのイメージの保存場所が出力されているのでメモっておきます
2. Proxmoxのshellでコマンドを実行し、バックアップイメージからvmdkイメージを作成。
sshでもwebshellでもいいので、shellにログインします。
先ほどメモっておいたPATHまで移動してください
lzopコマンドを使用し、.lzoイメージを展開します。
先ほどの画像的には vzdump-qemu-501-2020_03_01-06_12_47.vma.lzo
です。
展開するとvzdump-qemu-501-2020_03_01-06_12_47.vma
になります。
vma extract
コマンドを使用して.vmaイメージから.rawイメージを作成します。作成したイメージの保存先を作成する必要があったので、わかりやすくするためにesxiというディレクトリを作成します
作成したrawイメージから.vmdkイメージを作成します
長い・・・
私の場合以下の通りのコマンドでした
cd /mnt/pve/data/dump lzop -d vzdump-qemu-501-2020_03_01-06_12_47.vma.lzo vma extract vzdump-qemu-501-2020_03_01-06_12_47.vma ./esxi cd esxi qemu-img convert -O vmdk disk-drive-scsi0.raw disk-drive-scsi0.vmdk
3. SCPかなんかでESXiに送り込む
はい。
送ってください。
送るファイルはdisk-drive-scsi0.vmdk
だけで大丈夫です。
なお次の作業で使用する為、どこに保存したかを控えておく必要があります。
私の場合datastore1
に送りました。datastore1のpathは/vmfs/volumes/datastore1
です。datastore1
はシンボリックリンクになってます
4. vmdkイメージをESXi上で使用できるvmdkイメージに修正
ESXiにSSHします。WEB UI上からSSHをできるように有効化してあげる必要があります。
ですが、ここでは割愛します。
sshをし、先ほど控えたdatastoreに移動します。
移動したらvmkfstools
を使用し、ESXiで使用できるvmdkイメージに修正します
別ファイルとして保存されるので、わかりやすいようにzabbix.vmdk
とします。
vmkfstools -i disk-drive-scsi0.vmdk zabbix.vmdk
この作業には多少の時間がかかります。
お茶でも飲みながら休憩してください。
5. ESXi上でZabbix用のインスタンスを構築
いよいよ終盤です。
ESXiのWEB UIからインスタンスを作成します。
OVAファイル等のファイルが存在していないので、仮想マシンをデプロイ
や既存の仮想マシンの登録
はできません。
なので、新規仮想マシンの作成をして、vmdkをマウントする必要があります。
4 設定のカスタマイズ
までは通常通りに進めてください。
4の設定のカスタマイズまで進んだら、ハードディスク1を削除します。
次に、SCSIコントローラ0
をLSI Logic Parallel
に変更します。
変更したら、ハードディスクの追加
から既存のハードディスク
を選択
先ほど生成したzabbix.vmdk
を選択します。
そうすると・・・
が
となります。
では、次へ進んで作成しましょう。
6. OSをセキュアモードで起動し、Kernelの再構築
起動してください。
ここまで正しく進んでいると起動はできるはずです。
ですが、セキュアモード(リカバリーモード)等で起動しないと
正しく起動しません。
なので、ESXiの仮想マシン用にKernelを再構築します。
dracut --regenerate-all --force
再構築が終わったら再起動してください。
7. 再起動して通常モードで起動できたら完成。
後はご自由にお楽しみください。
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